つま先たたきの健康原理~エネルギーの循環とバランス調整

単純な動きを繰り返すだけのイルチブレインヨガの「つま先たたき」。

動作は極めてシンプルですが、その背後にある健康原理には奥深いものがあります。

つま先たたきのベースにあるのは、東洋医学で採用されている「バランス重視」の考えです。

東洋医学では、バランスは心身の健康の基本とされます。

運動をするときも、姿勢を正しくしてバランスを整えながら行わないと、効果があまり得られません。

私たちの体の中で、バランスを決定づけるのが、骨盤、背骨、股関節です。

本来、人の体は骨盤と背骨を中心に左右対称になっており、その骨盤を支えるのが股関節です。

つまり、股関節が人体の「土台」のような存在です。

土台である股関節がほぐれて安定すれば、連鎖的に骨盤と背骨もバランスがとれます。

しかし、現代社会は、股関節を硬くさせ、骨盤をゆがませるような習慣が多いため、姿勢を意識するだけでは本来のバランスを取り戻すことが困難です。

そこで、意識的に姿勢を整えてあげるための動作が、つま先たたきなのです。

また、つま先たたきには、「気エネルギー」の流れを整えるという目的もあります。

つま先たたきを行うと、頭にあった気エネルギーが下半身のほうへと下がっていきます。

いわゆる「水昇火降」(※)の状態です。

これによって、エネルギーの源泉である「下丹田」が強化され、全身が活気づいて、心身の調和がとれるようになります。

体が軽く、頭がスッキリし、健康と自信が取り戻せます。

※水昇火降(すいしょうかこう)とは・・・「太陽の熱が下に降りると、海水が水蒸気となって上にあげる」という自然エネルギーの流れをいいます。これを人間の体に当てはめると、「火」は心臓、「水」は腎臓になります。腎臓の水エネルギーは上に昇り、心臓の火エネルギーは下に降りるということです。このように上半身の暖かい気が下へ降り、下半身の涼しい気が上に上がるという循環が活発に動いてこそ健康を維持できます。